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1型糖尿病に関して、僕がネットで伝えたいこと

最近すっかり活動の中心をFacebookに移しております。Facebookは実名主義なので近寄りがたい、というご意見もありますが、クリニックのFacebookページならアカウントを取得しないでも閲覧できますし、見るだけなら足跡は残りません。Facebookのほうが頻繁に1型糖尿病情報を発信していますので、是非ご訪問いただければ幸いです。


ところで、Facebookの記事の反響は「いいね!」の数で評価されますが、「シェア(自分の場所に引用すること)」の数も大切な要素です。このたび私がいつもの日記程度に何気なくアップした記事が、「いいね!」数こそ伸びなかったのですが、予想外に多くの方から記事を「シェア」していただき、マイレコードとなりました。以下にご紹介させていただきます。




●●●以下引用●●●

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「1型糖尿病に関する社会啓蒙」は、僕のライフワーク。


なので、いつも事あるごとに1型糖尿病ネタを配信しています。しかしいい加減、「一体何それ?」「わけわからん」「もういいよ」と思われている一般の方も、きっと多いと思います。


1型糖尿病は、食べ過ぎ・運動不足・肥満などと全く関係なく、膵臓からインスリンが作られなくなって起きる病気です。(現在の医学が進歩しないとするならば)発症したその日から生涯、1日4-8回位インスリンをうち続けなければなりません。あるいは、小型のインスリンポンプを常に携帯して、持続注射している人もいます。毎月1-2万円(時にそれ以上)の医療費は、親元を離れたばかりの若者のお財布にはずっしりとこたえます(いい大人になってもこたえます)。


メディアなどではしばしば「1型糖尿病は、インスリンをうたねば死んでしまう最重症の糖尿病」と紹介されます。う~~~~ん、何か違うよ。お母様にお許しをいただいてご紹介させていただくこの写真も、ほら、自分でお腹にインスリンをうっている以外、全然普通な小学1年生の女の子でしょ。それに、太ってないですよね。普通に学校に通って、行事も参加しています。患者会でも、いつも元気な笑顔を見せてくれます。ただし、食事の前には必ず血糖値を測り、インスリンを注射しています。普通な女の子が普通に生活を送っているけど、インスリンだけは絶対うたないといけない。これは、厳しい現実。絶対に譲れないお約束です。


昔の1型糖尿病(当時はIDDMと呼んでいました)は、それはそれは可哀想な病気でした。「いずれ合併症で失明する」「透析になる」「早死にする」・・・などと言われ、食事は常に病人食、きょうだいや友達と一緒にいても自分だけおやつなし、体育も遠足も修学旅行も禁止。進学にも就職にも恋愛に結婚にも大きな大きなハンデがありました。「子どもは産めない」って言われた女の子も多いです。


でも、医学は確実に進歩しています。薬や道具や器械の発達で治療の負担が減り、血糖コントロールも随分楽になりました。そして、かつて大人たちから可哀想と思われていた世代の人たちも、不良患者のまま立派に健康な大人になって社会で活躍し、「きちんとインスリンさえうてば、何を食べても何をしてもいい」「1型糖尿病+インスリン=健常人」を身をもって証明してみせています。元気な赤ちゃんを産んで、育児奮闘記をFBに綴っている人も沢山います。人並みに、育児ノイローゼになったりしている人もいますが。発症後何十年たっても運転免許を更新できているし、透析も受けていません。全く合併症なしの人も多いですし、多少の合併症は起きてしまったけど適切に処置を受けているので問題なく生活している人もいます。


インスリンをうつのは大変?・・・そりゃ大変だけど、大変じゃないです。痛いとか嫌とかは、とっくにもう超越してますよ。だってうたないといけないんだから。しょうがない。でも、血糖の上がり過ぎや下がり過ぎは、心にも体にもほんとずしりとこたえます。


そして何よりこたえるのは、周囲の無理解。家族であったり、パートナーであったり、パートナーの家族であったり、友達であったり、同僚であったり、親戚であったり、会社であったり、世間であったり。心無い一言に傷つけられることなんて、数えきれないほどです。特に医療関係者の無理解は、最前線の兵隊さんが背後から銃で撃たれるようなもの。味方に裏切られたショックはどれだけ大きい事か。


先週末から今週にかけ、うちの1型患者さんや全国の1型友達の身に、我々にとっても衝撃的な出来事が続々と起こりました。一部はその後、誤解だとわかりました。話し合って分かり合えた人もいました。しかし、未解決の人もいるし、問題がさらにこじれている人もいます。


でもそんなこと関係なく、とにかく1型の人たちの生活は続いています。嬉しいことがあっても、悔しいことがあっても、やるべきことを淡々とこなしながら、他の子と同じように成長し、あるいは社会の一員として活躍し、頑張っています。そんな1型の人たちが、ぱっと見にはわからないけど実は世の中に沢山いることを、皆さんにどうかお知りおきいただきたいと思います。


●●引用終わり●●


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速報・トレシーバの薬価決定!3月7日(木)発売へ

昨年12月に、世界に先駆け日本で発売されるはずだったトレシーバ。私の1型の友人には治験に参加された方も多く、振り分けでトレシーバにあたった人の評判は上々でした。

多くの1型患者さんが、発売を今か今かと待ち焦がれたトレシーバ。同時にEU、メキシコでも承認されていましたが、時差の関係で本当に日本が世界でトップを切って発売開始になる予定でした。ボジョレーヌーボー解禁のお祭りの如く、世界で最初に処方を受けたい、という患者さんたちのため、当院では卸業者さんとも入念な打ち合わせまでして、トレシーバ解禁を待つばかりでした。

それが・・・・・

厚労省の提示する薬価とノボ ノルディスクファーマ社の希望価格の折り合いがつかず、発売延期。理由は製品自体の欠陥でなく、お金なんて・・・・。

そして今月の2回目の折衝で合意に達しなければ、承認白紙撤回の噂まで流れていました。全国の1型患者さんからため息が聞こえてきそうな話です。しかしこのたび、無事厚労省とノボ社の間で薬価の合意に達したようです。

トレシーバ注フレックスタッチ2,546円、カート1,796円
ランタス注ソロスター2,455円、カート1,783円


ランタスからトレシーバにするとインスリン量は2-3割減るから、事実上の値下げですね。なんだ、やればできるんじゃん。だったら最初っからそうしとけばよかったのに。

詳細はノボ社のプレスリリースを待つとして、嬉しいニュースですのでひとまず速報でした。S村君、次に狙うのは、世界最初の処方だね。

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CSIIユーザーズミーティング

 来たる2013年3月2日(日)、名古屋駅近くのウインクあいちにて「第2回CSIIユーザーズミーティング」を開催いたします。この会は、CSII(インスリンポンプ療法)を行っている1型糖尿病患者さんがかかりつけ医療機関の垣根を越えて集い、ともに勉強し、親睦を深める学習会です。


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 CSIIは昨年4月の診療報酬改定によって医療機関の持ちだし(赤字)が減ったために敷居が低くなり(裏を返せば患者さんの経済的負担は増加しました)、多くの医療機関で新たに実施されるようになりました。CSIIの導入は、業者さんが患者さんに直接手技指導してくれます。また、インスリン量の初期設定はマニュアル本を見ながら決められます。なので、医療機関ごとのマンパワーや指導室の確保などの事情に応じ、流れ作業で導入を行えるような手順(パス)を確立すれば、あとはどんどんCSIIを始められます。


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※当院での外来CSII導入の様子。


 一方、CSIIを始めはしたものの、その後の治療の見直しがほとんど行われていない事例をとてもよく見かけます。特にベーサルの細かな設定はCSII成功の鍵を握るもので、カーボカウントや規則正しい生活よりずっと大切なのですが、導入時にベーサルを一度決めたらずっとそのまま変更なしということもよくあるようです。 また女性の場合、月経周期に応じたベーサル設定の変更が必要な人が多いです。それなのに自分でベーサルを変更することを禁止されている患者さんもいます。テンプベーサルというとても便利な機能の存在を知らされていない人もいます。どうせCSIIをするなら、カーボカウントを取り入れ、ボーラスウイザードも使いたいものです。スクエアボーラス、デュアルウエーブ、イージーボーラスなども使いこなせば、コントロールは随分楽になります。しかしこれらの指導を全く受けず、せっかくCSIIにしたのに相変わらず決まった食事療法の元で生活を送るよう指導されている人もいます。それではポンプを導入した意味がありません。


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※CSII導入前(上図)と、導入直後から最初のカニューレ交換まで(下図)のCGMの比較。下図は導入直後でまだベーサル設定の微調整をしていませんが、その時点ですでに上図と比較して圧倒的に血糖値が安定していることがわかります。


 その他にも、CSIIをやっていくには、刺入部の選択、スキントラブル、ポンプトラブル、ルートトラブル、カニューレ屈曲、突然のカニューレ外れ、ボーラスをうってもうっても下がらなくなる現象、訳の分からないアラーム、ポンプとペンの切り替え、空気抜き、ポンプの携帯方法、食後や深夜も含めた血糖測定のタイミングと回数、低血糖時のサスペンドなど、無数のトラブルを乗り越えるための小さなテクニックをどれだけ積み重ねられるかが勝負の分かれ目です。CSIIの経験が特別に豊富な医療機関に通っていない限り、多くの患者さんはこれらのテクニックを患者さんのブログや患者会などで仕入れているようです。CSIIのために毎月、「間歇注入シリンジポンプ加算・プログラム付きポンプ)」、「在宅自己注射指導管理料・複雑な場合」合わせて3730点、3割負担で11190円も払ってるのに、患者さんが病気の情報を自分で集めないといけないって、ある意味異常事態だと思いませんか


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※うってもうっても下がらない!そんなときはカニューレ屈曲の可能性があります。


 昨年9月、愛知県でCSII導入件数の最も多い3施設(豊田厚生病院、名南病院、ソレイユ千種クリニック)合同で、患者さん向けの勉強会として第1回CSIIユーザーズミーティングを開催いたしました。一般向けには告知していなかったにも関わらず、口コミで噂が広がって上記3施設以外に通われている患者さんからの問い合わせが殺到し、当初、定員30名で募集を始めましたがすぐにいっぱいになり、会場を定員50名の会議室に移しましたがそれもすぐいっぱいになり、一度は募集を締め切りました。しかしその後も参加要望の声が非常に強く、たまたま80人部屋の空きがでたおかげで、最終的にお申し込みいただいた患者さん全員にお越しいただくことができました。当日は東京、神奈川、静岡、長野、愛知、岐阜、三重、滋賀、奈良、京都、大阪、兵庫、和歌山、徳島と遠方からもお越しいただき、欠席者ゼロ、立ち見も出る大盛況でした。患者さん向けCSII勉強会のニーズの高さを実感いたします。


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※ポンプを身につけた生活も、みんなでアイデアを出し合えばおしゃれに楽しく過ごせます。


 今回は100名以上入れる会議室を確保しました。講師には、カーボカウントの普及活動に熱心に取り組まれている、大阪市大の広瀬正和先生をお迎えします。講師依頼の連絡をした際、この会の趣旨に大いに賛同してくださり、二つ返事で引き受けていただけました。熱のこもった講演になること間違いなしです。また、会の終了後には、近隣の飲食店に会場を移し、有志の方で懇親会も開催いたします。

 これからも、CSIIユーザーズミーティングは年2回のペースで開催予定です。春は土曜午後開催で夜に後懇親会、秋は日曜午前開催でお昼にランチ会をします。また、会の運営は徐々に患者会であるCSIIユーザーズクラブに移管していき、最終的に完全に患者会さん主体のセミナーにすることを目標にしています。

 快適なポンプライフを目指し、ポンパー仲間で集まりましょう!参加申し込みは、上記ポスターの画像データをプリントアウトしてFAXしていただくか、本ブログのメッセージ機能を使うか、僕あてメールしていただくか、Facebookイベントからもできます。


注射針に関するうんちく・続編

最近すっかり1型糖尿病のインスリンポンプ療法(CSII)に傾倒してしまっていますが、きちんとペン型インスリンによる頻回注射療法(MDI)にも力を入れています。というわけで、今回は針ネタの続報。

前回のインスリンの注射器(正確には「注入器」と言います)に取り付ける注射針のうんちく・第1段のオチは、

『細くて短くて痛くない針が次々と登場してきてるけど、ベテラン患者さんには、痛みなんてどうでもいいから長くて太いを希望する人がけっこう多いんだよ』


ってことでした。実際、FBのウォールでは長年の友人であるS村君が「太くて長い針にはメリットこそあれデメリットは見あたらない!」とまでコメントしてたのが印象的でした。

この板の中で僕は、日本ベクトン・ディッキンソン社製の針について以下のように述べました。

>BDの主力製品は、本当は32G。長さ4㎜で、皮膚をつままず垂直にぶっさしても筋肉に到達しないのがウリ。でも、強度や注入圧、過去の供給停止時の対応などに疑問があり、かつ最新のナノパスはもっと細くて4㎜とくれば、うちのクリニックでは採用中止。

それを読んでか読まずか、海南~名大時代を通じて全くお会いしたことなかったBD社の営業さんが突然、新製品の案内のため面会に来られました。

今回は、BDマイクロファインプラス32G×4㎜ Thin wal lのマイナーチェンジだそうです。現行品の在庫が無くなり次第、順次新製品に置き換えていくとのことです。で、ウリは、針先の形状を、

単に金属チューブを斜めに切っただけ
 ↓
先端の2か所を研磨するように更に尖らせた3面カット
 ↓
更にカットを3面追加した5面カット(その名も「Penta Point™」)

と進化させてたことにより、「穿刺抵抗が23%減少」し「より痛みが少なくより差しやすくなった」・・・らしい。

確かに、自分の腕やお腹に刺してみると、「刺し込む」というより「スッと入っていく」感じで、刺す瞬間の抵抗がほとんどない。ちょっとは思い込み、ぷらスぃーぼ効果もあるかも知れないけど、確かにこりゃ痛くない。

BD社はどうやら、針の細さ競争は32Gで十分と考えてるよう。あとは針先の研磨方法とコーティングで、より痛みの少ない針を目指してるんじゃないかな。それはそれで一理あると、私も思います。でも既に、今日の針って十分痛くないと思うんですがね。どんな針でも、痛点に当たるとそりゃ痛いですが。




最近、初めてお会いする製薬や医療機器メーカーの方から、「以前からFBで拝見しました」「ブログは止まってるみたいですね」なんてお言葉をよくかけられます。皆さん結構チェックしてらっしゃるんですね。うかつなこと書けなくなっちゃいました。以前はFBで過激ネタを扱っていたのですが、そちらでもだいぶ首が回らなくなり、「すっかりいいこちゃんになって、過激ネタがなくなってつまらんぞ」と言われます。

てなわけで、新製品は何でも一通り試してみるし、患者さんの選択肢を可能な限り多く提供するのがうちのクリニックのポリシー。ご希望の方にはお試し処方させていただきます。



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